こどもエコー外来のご案内
月に2回、土曜日の午前に行っています。
こどもエコー外来のご案内
①腎エコー、②股関節エコー、③腹部エコーをしています。異常が認められた方は専門施設へ紹介いたします。
① 腎エコー
主な対象者
・3歳児検尿や学校検尿で異常を指摘された
・かかりつけ医で検尿異常フォロー中であるが、一度エコーをしてほしい
・小さい頃に水腎症があり現在は治っているが、念のために確認してほしい など
検査内容
膀胱と腎臓を観察して主に腎尿路奇形(水腎症、嚢胞腎、低形成腎など)をチェックします。検尿で血尿や蛋白尿が陽性でも治療を必要としない「無症候性血尿」や「無症候性蛋白尿」であることが多く、過度に心配する必要はありません。しかし腎臓病を早期に発見できることがあり、一度エコーしておくことが望ましいです。特に3歳児検尿は腎尿路奇形の発見が主な目的です。
② 股関節エコー
主な対象者(生後6ヶ月までの乳児)
・股関節の開きが悪い、太ももや鼠径部のしわが非対称
・新生児訪問で股関節脱臼の可能性を指摘された
・股関節脱臼のリスク因子(向き癖、女児、血縁者の股関節疾患、骨盤位分娩、寒い地域や季節(11月~3月)生まれ)がある など
検査内容
股関節脱臼の有無、股関節の発達具合を評価します。股関節脱臼はグラグラせず痛みもないため気付かれにくく、放置すると歩行障害、さらに成人の変形性股関節症の原因になります。早期発見・早期治療が重要な疾患で、異常が見つかった場合は整形外科へ紹介いたします。ただし生後7か月以降は骨頭の骨化が進みエコー検査が難しくなるので、生後6ヶ月までの乳児とさせていただきます。
③ 腹部エコー
主な対象者
・ときどき腹痛を訴えるため、腹部全体のスクリーニングをしてほしい
・よく吐く、下痢・血便が続く、お腹が大きい気がする など
検査内容
膀胱、腎臓、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、消化管を観察します。慢性的な腹痛の多くはエコーで異常を認めませんが、稀ながら先天性胆道拡張症や腫瘍などが見つかることがあります。エコーは器質的異常がないことの確認に有用です。ただし検査中に激しく泣いた場合や消化管の空気が多いと詳細な観察が困難な場合があります。